吉野弘志 (YOSHINO Hiroshi) / wood bass(ウッドベース)

1955年広島市生まれ。高校時代よりベーシストを志す。1975年に東京芸術大学器楽科に入学、在学中より明田川荘之(piano)トリオのメンバーとしてジャズ・クラブに出演するようになる。1980年、坂田明(sax)トリオに参加、翌年には同グループでヨーロッパ・ツアーをおこなう。以後、加古隆(piano)トリオ、富樫雅彦(percussion)トリオ、板橋文夫(piano)トリオ、塩谷哲(piano)トリオ、山下洋輔(piano)パンジャ・オーケストラなど数多くのグループに参加する。

ジャズ・フィールドのみならず、現代音楽の分野での活動も活発で、高橋悠治(piano、composer)、三宅榛名(piano、composer)、吉原すみれ(percussion)等ともしばしば共演、1985年には、故・武満徹プロデュースの" MUSIC TODAY "に出演、さらには1989年、1993年、1995年と三度にわたって「八ヶ岳高原音楽祭」に参加、2006年の東京オペラシティでの武満徹トリビュート・コンサート"SOUL TAKEMITSU"にも出演した。

1991年よりは、日本の先住民族であるアイヌのアトゥイ氏率いるアイヌ詞曲舞踊団『モシリ』の一員として、コンサートやCD作品に出演する。また、海外での公演も活発で『坂田明・微塵子空艇楽団』の中央アジア・ツアー(1994年)、『Asian Fantasy Orchestra』の東南アジア公演(1995年)、『金子飛鳥ユニット』のパリ公演(2000年、2001年、2002年)、『一噌幸弘グループ』のパリ公演(2002年)、『塩谷哲トリオ』のパリ公演(2003年)、中東・ギリシャ公演(2004年)、『金子飛鳥ユニット』の北アフリカ公演(2005年)などに参加する。

音楽以外のジャンルのアーティストとのコラボレーションも盛んで、愛知芸術文化センター主催の" 舟の丘、水の舞台 "(1996年)での委嘱作品の発表、天児牛大演出による加古隆の" 色を重ねて "(1997年〜)への出演、ニューヨーク在住の振り付け師・中馬芳子が主宰する『Unfinished Symphony』のアメリカ、東ヨーロッパ公演への参加などがある。尚、この公演を機会に『Unfinished Symphony』の日本側プロジェクトとなる『Unfinished Symphony Japan』の設立にも参加する。

現在は、ベース・ソロと『彼岸の此岸』{メンバーは太田恵資(violin)、鬼怒無月(guitar)、吉見征樹(tabla)}、『吉野弘志モンゴロイダーズ・ネオ』{メンバーは小森慶子(clarinet ,sax)、田中信正(piano)、和田啓(req アラブのタンバリンのような打楽器)}を活動の中心に、自らの民族楽器としてとらえているウッドベースの可能性を追究すべく、賈鵬芳(二胡)、張林(揚琴)などの中国の演奏家をはじめとして、アジア、アフリカ、ヨーロッパなどの世界各国のミュージシャンとの様々なセッションを試みている。他に、『金子飛鳥アコースティック・ユニット』『一噌幸弘グループ』『廣木光一・クールグレイド』他のグループでベーシストをつとめ、さらには、大貫妙子などのヴォーカリスト、覚和歌子等の詩人とのセッション、レコーディングなどでも、独自の悠然とした懐の深い演奏を聞くことができる。

さらに、2003年からは西荻窪・コニッツを会場に、作家の山田詠美、奥泉光との " 朗読と音楽 " のライヴをスタート、この密かに行われている異色のセッションは毎回熱心なファンの待望するところとなっている。

こうした演奏家としての活動に加え、近年は作曲活動も活発で、中でも金子飛鳥との共同作品「Unfinished Symphony」はニューヨークの「1998 Bessie Award・作曲家賞」を受賞している。

リーダー作品に「泣いたら湖/吉野弘志・モンゴロイダーズ」<メンバーは林栄一(as)、加藤崇之(g)、小山彰太(ds)>(2002年/ohrai)と、ベース・ソロアルバム、「on Bass」(2004年/ rinsen music)がある。

2011年現在


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